シェヘラザード、静かにお休み


結局自分の話を聞き出され、結局話しているのだ。

気付いたら朝、なんて笑えない話だ。




起きてきたシーラはルイスとマリアに眠そうな声で挨拶をして、寝ぼけ眼でパンを齧っていた。

「ルイスさん、昨日のお話はご両親も了承済みなんですよね?」

「一応出来るところまではやるとは言っておきました」

「シーラさんのことはお話になったんですか?」

そう詰め寄られ、ルイスは明後日の方向を見る。シーラはその話の行方を見守った。

「……いや、まだ」

「どうするおつもりなんですか? 一緒に行動していたら、これから先絶対にお二人の耳に入りますよ」