飽きっぽいという性格よりも、負の感情を強く持たないという合理的な思考回路が強く窺える。 「王族のことは良いのか」 「もう良いじゃないの、やるって言ってるんだから。しつこいわよ」 じろりと青い瞳が睨む。ルイスは一瞬怯み、立て直した。 「どうしてそんなに聞き分けが良いんだ」 その声色は少し戸惑っていた。シーラはそれに気付き、毛布に頬を乗せる。 別宅に来て数日しか経たないが、それはシーラの安全毛布となりつつあった。 「どうして聞き分けが良いといけないのよ」 その髪の毛に手を伸ばした。