マリアと二人きりのときは、とても柔らかく優しい言葉を発していたのに。 「なんだか、酷いものを見せたな。悪い」 椅子の背もたれに背中を付けたルイスがマリアに言う。 「それは構いませんが、もう少し大人になったらどうですの。ルイスさん」 「……マリアさん、シーラは心を掴む魔女なんですよ」 「あらあら、でも確かに距離の詰め方が上手いですよね」 ルイスが留守の期間に、すっかり懐柔されたマリアが言うのだから。 「そうなんですよ。四足投げるようにして寄りかかるから、こっちもぶん投げたくなる」