シェヘラザード、静かにお休み


そのぴんと張り詰めた空気を、マリアは外から眺めていた。

「ごめんなさい、さっきの言い方は最低だったわ。撤回します」

「ああ。ふたつ目の質問は?」

「その王女様を城に連れ戻してどうするの? レオナルド殿下より先にと言っていたわね。先に行ったって、城には革命家たちがいるわ」

口元に笑みが浮かんだままだ。ルイスはそれを見ながら答える。

「王女を捜すのは正直、お前じゃなくても出来る。写真と照らし合わせた人物を、広いとはいえこの国の中から見つければ良い話だ」

「ええ、確かに」

「でもあの革命家リーダーと話し合えるには、お前しかいない」