背中の方から首に抱き着いたので、後ろから絞められる形となった。
うめき声が聞こえ、シーラはすぐに腕を離す。
「あら、ごめんなさい。一度やってみたくて。こうぐるぐる回されるの」
「……は?」
シーラが頭の中で描いているのは、お花畑で恋人同士が抱き合いながら男が女をくるくると回すものだった。
「書庫から持ってきた本にね、そういう場面があったの。素敵よね」
「素敵かどうかは置いておいて。家の中で暴れるな」
「あばれ……」
「あと、玄関にお前のものを置いた。後で見てくれ」
階段をおりていくルイスの背中に「ありがとう」と声を投げる。



