捕まれた腕は行く前には無かった傷が細く沢山ついている。 別宅には幾度か連絡を寄越していたが、電話はマリアが取って終わっていた。 「私に伝言ありました?」と冗談まじりに聞けば、「何も仰っていませんでしたね」と返ってきた。 その文句を帰ってから早々に言ってやろうとシーラは企てていたが、驚きの方が大きかったので声も出なかった。 「傷が出来ている……兎に角先に手当てだ」 ルイスがその腕を引くと、シーラは簡単に引っ張られた。体重は増えたはずなのに。 「ちょっと、まだ花壇終わってないの!」