しばらく廃墟でボーっとしたあと、家に帰った。


玄関に弘樹がいて、弘樹は私のスクールバックも持っていた。



「届けてくれたんだ」


「あぁ、聞きたいこともあったし」



弘樹には、隠せない。

いつも助けてもらって、ほっといてなんて言えない。



「うん、わかった。入って」



覚悟を決めて弘樹を家にあげる。


嫌われてもいい、怒られてもいい。



弘樹を失うのは嫌だけど

でも、松尾をもう私の傍にいないのは嫌だから



ちゃんと、弘樹に説明して響ちゃんにも納得してもらうんだ。