「しばらくこのまま、話しを聞いてくれるか?」


何がなんなのか、わからないけれど。



ちゃんと、松尾の話しを聞かなきゃいけない。


いや、聞きたい。



「うん」


だから、私も松尾を抱きしめ返す。



「今は無理だ。

お前と一緒になることは。


だけど、必ず……

必ず、お前が卒業したあと幸せにする。



だから、約束してくれ。

お前が卒業する日まで、待ってろ。


待ってられるよな?」



うそでしょ……

私が卒業したら、松尾と一緒にいられるの?



そんな嬉しいこと、今までなかった。


待つことなんて……