「食べないのか?」


膝の上にトレーを置かれても、少女は食べようとはしなかった。


「食べなければ、身体が弱っていく」


レオンはスプーンを手にすると、スープをすくって少女の口に持っていく。


拒否されるかと思ったが、少女は口を開けてスプーンを受け入れた。


その姿はまるで鳥のヒナのようだ。


「君の名は?」


レオンはスープをコクッと飲みこむ少女に聞いた。