なのに、、、
「何ですか…?」
「え、バレた?」
私の後ろにはあの先輩が…。
私は歩みを止めて後ろを振り返ると、先輩も歩みを止めた。
ニッコリとした顔はとってもウザく感じた。
私は、先輩を睨みまた歩く。
昇降口に着くとやはり雨は強くなっていていて濡れるの覚悟で走り出そうとした時、
ズルリ
「うわ!!」
行き良いよく滑り、スカートからずぶ濡れになってしまった。
「あーあ、何やってるの」
後ろからは笑っている先輩の声がした。
私は恥ずかしい所を見れただけではなく、笑われたのに腹が立った。
ずぶ濡れね髪の毛をかきあげて、睨みつけた。
また、立とうとした時ホントに足を捻ってしまったようで、立てなかった。
「危ないのに走るから行けないんだよ 笑」
先輩は笑ってそう言うと、リュックから折りたたみ傘を取り出し私に渡した。
「えっと…」
「動くな」
いきなりの低い声にびっくりしたのもつかの間に
私の手は、先輩の首に回っていた。
「え!?」
「何?」
何?ってなんで先輩におぶられないといけないの?!
私は離してとポカポカ先輩の肩を叩くが気にせずに両足をがっちり持つ。
私はこれじゃだめだと悟り、諦めた。
少しの汗匂いと、落ち着く柔軟剤の香り
こんな近くで…
持たされた傘をさして雨の中最寄り駅まで送ってくれた。
「今度は気おつけろよ」
「ありがとう…ございました。」
先輩は私に傘を託したまま、雨の中走っていった。