「ここまで来ればもう誰も来ねぇだろ。」 芳樹に手を引かれ、夢中で逃げ回り、 最終的にC館の屋上まで来てしまった。 「大丈夫か、永澤。」 「平気よ。いい朝練になった!」 「だな!!」 「それより。」 彼女の足音が近づいてくる。 そして目の前まで来て彼女は言った。 「さ、どーゆーことか説明してもらおうか。」 まるで探偵気取りだ。 でも俺は自分のことを話すのが苦手なのだ。 なぜかははっきり言えないが、 自分のことを話すのは、 弱みを相手に見せるようで俺にとって 恥ずかしいことなのだ。