王子と私の恋愛事情。


< 莉奈side >


「よう」

「お、おはよう。」


来てしまったよ土曜日が。

待ち合わせ場所に来ると待っていたのは嵯峨くんだけ…

気まづい、気まづすぎる…


ダブルデートになるかもと晶に伝えると晶は対抗心むき出しでオッケーしてしまい、断れず土曜を迎えた。

まさかこんな初っ端から嵯峨くんと2人きりになるなんて考えてもなかった…


乃愛と晶遅すぎるよ!

挨拶はしたけどそれから沈黙が続く…


「り、莉奈。この前……「莉奈。はよ…ごめんね、待った?」


沈黙を破って言いかけた嵯峨くんの声は晶の眠たそうな声に遮られた。

晶は眠そうな声なのにきっと嵯峨くんを睨みつけながら見せびらかすように私に抱きつく。