あれから何日経ったのかな。

あれからずっと嵯峨くんとは口をきいてない。

あんな事あったら喋れないし。

あっちも喋ろうともしないというか、目も合わせない。

放課後残ってるのだっていつもは嵯峨くんが居たけど今はぽつんと1人。


「……はぁ……」

「幸せ逃げるぞ。」


んんん????


はっと顔を上げると私の前の席に両肘着いてこっちを見ているのは晶。


「い、居るなら居るって言ってよね。
びっくりするでしょ。」

「居る…。」


いや、今じゃなくてですね。

私はこんなにも悩んでるのに晶ときたらなんとまぁのんびりな事…

まぁこれが北里晶の通常運転なわけだけど。


「今日莉奈のうち遊び行ってもいい?」

「う、うん別にいいけど」

「ありが10匹…。」


いや、淡々と言われますと思わず笑っちゃう。


「あ、やっと笑った。」