「嵯峨くんにあんな言い方しちゃって良かったの?
きっと嫌ってる。」



家の前まで送ってくれた晶に聞いてみた。


「あいつにどう思われてもどうでもいい…。」



いつもの素っ気ない晶。


「莉奈は俺が守るから。」

「私がいなきゃ泣いてばっかだった泣き虫晶がよく言うよ。」

「……今は違う。じゃ、俺帰る。」


そう言って私に背を向けた。


"莉奈は俺が守るから。"


その言葉に胸が鳴る。

いつからあんなにたのもしくなっちゃったんだろ。

晶の背中がすごく大きく見えた。