がさっがさっ
「あそこだ!」
カナン君が指をさした先に大きな村が見えた。
「カナン!どこ行ってたの!」
「母ちゃん。この人達迷子なんだって。行く場所ないみたいだから...でね!俺ミソラを嫁にする!」
カナンのお母さんは私を見るなり状況を察したみたいで、
「カナン。他の人たちをジジ様の所へ連れておいき。ミソラちゃん?こっちにおいで」
「はーい。じゃあな!ミソラ!」
カナンが手を振ってくれたのに対して、
私は渋々手を振り返してカナンのお母さんのあとについて行く。
カナンのお母さんはとっても美人でカナンを産んだとは思えない程ほっそりしていた。


