倉庫のシャッターを突き破り
強引にバイクが、こちらまで突っ込んできた。
「萌。大丈夫か!?」
えっ?社長!?
しかもバイクを運転しているのは、副社長だった。
ガッと停まると社長がヘルメットを取った。
「市原。お前は、何を考えているんだ!?
萌を人質にしやがって」
凄い剣幕で激怒する。
「ど、どうして……ここが?」
市原さんは、思わないコンビの
登場に動揺していた。
すると副社長もヘルメットを取った。
「俺がお前らの魂胆に気づかないと思ったのか?
こんなの監視カメラや携帯の電波を利用すれば
簡単に見つかる。
随分と俺の指示を無視して勝手な事を
やろうとしてくれたな?」
ギロッと睨み付ける。
しかし市原さんは、負けずに立ち向かっていく。
「驚きましたよ……あなたが寝返るなんて。
響夜社長……これは、全て朔夜副社長の指示で
脅されてやったことです。
この人こそが、今までの事件の黒幕です!」
全てを副社長に押し付けようとしてきた。