「僕は、昔からデキが悪くて優秀な父親と
比べられてきました。母もうるさくて……。
やっとの思いで入った大きな会社なのに。
僕は、大きなミスをしてしまった。
上司に責められ責任を追われそうになった。
でも、意地でも会社を辞める訳にはいかなくて」

「そうしたらある人に声をかけられたんです。
協力をしたら、ミスを取り消してくれるって
だから僕は、あの怪文書を送ったりして協力した」

怪文書……?

「あの怪文書って、あなたが送っていたの!?」

まさか、辻先生の息子さんがやっていたなんて
あまりの衝撃で動揺する。

「えぇ、僕が命令をされてやりました。
脅し目的のために。
上手く行けば、報酬もくれる約束でした。
しかし状況が変わった。あなたのせいですよ!!」

「何で、それと私が関係があるのよ!?」

勝手な事をしておいて、何故私を結びつけるの?
意味が分からない。

「大ありさ。あなたのせいで
計画が台無しになっただけではなく
僕らの立場も危うくなった。
だからあなたには、消えてもらいます」

えっ……?

するとあちらこちらの車から人達が現れて
私を囲んでくる。

「ちょっと……何よこれ!?」

よく見ると全員社員だ。
しかも男女関係なく。