「まぁ無駄な事だったけどな。
アイツは、勘違いをしている。俺は、別に
アイツのモノに興味はない。
俺が興味があるのは、自分のモノだけだ!」

そう言うと私のパジャマを無理やり
引きちぎってきた。

「キャアッ!!
やめて……副社長!?何を……」

「泣け。お前は、俺のモノだ。
俺がどう扱おうが自由。例え殺そうが……」

冷たい目で私の首に手をかけてきた。

ゾクッと殺気のものを感じて
背筋が凍った。

この前と同じやり方だ。
逆らったら殺されると思った……。

「ど……どうして……そんなことをするんですか?
社長のこと……好きなくせに」

涙が溢れて止まらない。

怖い……。

「……兄弟だからだ。
この世には、愛など永遠なモノなんて存在しない。
あるのは、貪欲で汚ない感情と消えない
虚しさだけだ」

そう言った副社長の目は、一瞬だが
あの時みたいに悲しい表情になった。

まるで傷ついているみたいに……。