更衣室のロッカーにしまうと
市原さんに秘書の仕事を教えてもらった。
「まず役割です。私は、主に外交や社長と共に
行動したりスケジュールの管理や
手配などをしています。
第2秘書の役割は、主に会社内での管理と雑務です。
いつ外からお客様が来てもいいように
心構えして下さい」
「雑務は、社長が働きやすいように環境を整えたり
頼まれた仕事を中心にやっていくのもですが
たまに朔夜副社長が雑務や頼まれ事をされる場合が
あります。そこは、機嫌を損ねさせないように」
詳しく説明をしてくれた。
「は、はい。分かりました」
私は、間違えないようにメモを書いた。
機嫌を損ねさせないようにって
どういう意味だろうか?
副社長の雑務をやるのか……。
そういえば、副社長の事もよく知らない。
「あの……副社長は、どんな方ですか?
まだお会いしていないのですが……」
秘書としてお世話になるのなら挨拶をしておきたい。
「朔夜副社長の主な活動場所は、ご自宅です。
ほとんど外に出ない方なので。
何か用事があったら連絡が来ると思いますので
それに従って下さい」
そう言われる。



