社長の仕事は、びっしりと詰まっているのに。

「まぁな。だが家政婦を雇えない以上は
俺がやるしかないからな。
それに家事をするのは、嫌いではない……ってか、
それよりお前。洗濯物が無かったけど
昨日の内に出さなかったのか?」

えっ……?

一瞬社長の質問に驚いたが、私の洗濯物が
出ていなかったのを気にしてくれたらしい。

「いえ。さすがにそれは、厚かましいので
夜にでも手揉み洗いをしようかと……」

さすがに居候をさせてもらって
洗濯してもらうのは、図々しいと思った。

高そうな服だし
何より下着もあるから恥ずかしい。

「何を言っている。それだと
かえってめんどくさいぞ。
デリケートな素材なら俺が気を付けて洗ってやる。
とにかく、さっさと一緒に出しておけ」

「はい。ありがとうございます」

そこまで言われると否定が出来ないし
いいのだろうか?

さすがに下着は無理だけど……。

社長に何処まで甘えたらいいのか分からず
困惑する。

すると会社に到着してしまった。