「ねえ、お兄ちゃん」 「なんだよ」 「デートしよっか」 「は?」 「デートしてたら、翼くんを見つける方法がわかるかも」 「本当かよ」 「気持ちの問題だけどね!」 歩みを止めて振り返ると、何とも言えない冷めた目でわたしを見る。 それが妹を見る目ですか。 少しくらい、わたしのやりたいことに付き合ってくれてもいいじゃない。 「アイスが食べたいな、彼氏さん」 「詩月」 「希望はクリームソーダ」 「仕方ねえな。じゃ、行くか」