妹幽霊 兄と過ごした七日間



 お兄ちゃんの驚き方に、わたしまでびっくり。
 初めて言うから、驚いて当然かもしれないけど、そんなに驚く?


 かける言葉がみつからないらしいお兄ちゃんに、わたしは包み隠さず話すことを決意する。



「好きでもないし、嫌いでもなかったの。わたし病気だったから、ひねくれていたと思う。でもね。彼、一生懸命で」



 出会ったのは病室。一つ年下の中学生。
 部活をしていて骨折したっていう翼くんは、なぜかわたしの病室に逃げ込んできた。



『ちょっと匿ってくれない?』



 リハビリを嫌がって、入院病棟にまで逃げてきた翼くん。日に焼けて、眩しくて、羨ましくて、だから嫌いだった。


 嫌がらせと思って看護婦さんが来た時に、あっさり隠れてることをバラした。すごく驚いてたっけ。