妹幽霊 兄と過ごした七日間


「お兄ちゃん! ちょっとひどくない?」

「お前、幽霊なんだぞ」

「だから何よ?」

「ちょっとは考えろ! お前のせいで賑やかな公園が心霊スポットになるぞ」



 ぼそぼそと、わたしにだけ聞こえるくらいの声で注意される。


 確かに、思い出の場所が心霊スポットになるのは困る。
 ざわついている辺りの様子に、わたしは素直に反省する。とりあえず、幽霊である自覚を持って行動しよう。



「ごめんなさい」

「で? 公園来たけど、砂場遊びがしたくて成仏出来ないわけじゃないだろ?」

「うん」



 わたし、お兄ちゃんに嘘をついた。


 お父さんと公園に来た思い出があるのは本当。でも、それだけが理由でここに来たわけじゃない。