妹幽霊 兄と過ごした七日間


 砂場で遊んだことなんて、本当になかった。
 わたしには良くないって、自由に遊ばせてもらえなかったから。


 この砂の感触がとても嬉しい。
 サラサラしてる砂。
 細かい石が時々、皮膚を刺激する。しっとりしていたり、太陽のせいで熱くなっている。


 それだけで満足。
 イタズラなんて、本当はどうでもよかったんだ。


 楽しい。
 そう思っていたら、頭に重い衝撃。続いてわたしを横切る長い足。



「痛いし」



 遠くから睨まれてしまったから、わたしは仕方なく砂場を離れる。


 楽しかったんだから仕方ないじゃない。
 砂場で遊ばなかったことで、成仏出来なかったらどうするつもりよ。


 ベンチに座ったお兄ちゃんの横に座り、頬をふくらませてみせる。