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 公園に着いたのはお昼を少し回った頃。


 様々な遊具のあるプレイゾーン。
 サッカーや野球の出来るグラウンド。
 周りは舗装された道が続いていて、ウォーキングやジョギングなどが出来るようになっている。


 広くて地元では有名な公園、らしい。
 わたしはお父さんからそう教わった。


 小さい頃に数回来ただけだから、人気度や賑わいも知らない。
 でも、懐かしい場所であることは確か。


 プレイゾーンでは小さな子供が母親と一緒に遊ぶ姿がちらほら。少しだけ羨ましくなる。


 生きて、笑って、大切な人のそばにいられることが羨ましい。だから少しだけ、イタズラしたくなったんだ。



「わあ、お山が勝手に出来たぁ」

「上手に作れたわね」

「違うよ。勝手に山が出来たの」