妹幽霊 兄と過ごした七日間


 わたしは涙を拭いて仏壇のある和室を出る。すると……。



「よっ」



 お兄ちゃんが、今まさに帰ってきたところだった。



「お兄ちゃん」



 ちゃんとわたしの目を見て話している。


 信じてくれたのかな。
 わたしがここにいること、わかってくれてるんだよね?


 お兄ちゃんが困ったように笑っていた。
 その笑顔は、いつも見ていた詩貴お兄ちゃんそのもの。


 嬉しいんだか、悲しいんだかわからなくなって。でも、やっぱり嬉しいんだって思った。


 わたしは自然とお兄ちゃんを抱きしめていた。


 不思議。お兄ちゃんにはちゃんと触れる。温かいお兄ちゃんが感じられる。
 すごく嬉しい。



「お兄ちゃ――――」



 そして驚いた。お兄ちゃん、顔が真っ青。
 え。わたし? わたしのせいなの!?