…君だったんだね。


言葉に出したわけでもなく

ぽろりと、頭に伝わった言葉。


君は話した。私に。

嬉しくて、悔しかった。

言ってもらっても

何も出来ない私が、

掴んだ手も、するり と、

放してしまう私が、

憎かった。



あの時、君は笑わなかった。

笑って欲しかった。

嘘だって、

いなくならないよって、

言って欲しかった。

いつもみたく、

君には、バカで、

元気で、ケチで、

でも…なんだかんだ優しくて。

そんな君でいて欲しかった。


私が君を見つけることが出来たら、

もう、

辛そうに笑わないでね。