〜怜side~

嫌だった、希が好きなのは響だってことを。

知りたくない、それがたとえ真実だとしても

起きてからそう考えてると

園川が来た

「怜くん?お話しましょ?」

いつも静かな園川が、その後啖呵を切ってびっくりしたのは言うまでもない

でもまさか俺の嫉妬が、希の本当のことを言う機会逃したんだよな…




…確か、園川の部屋にいるんだったな。




俺が園川の部屋のドアノブにてをかけようとした

「怜さん?そこは蛍様の御部屋ですよ?」

「うわ!!?!?」


翔さん…だったっけ、翔さんが俺の手を阻止しようとする


「聞こえませんか?ここは私のお嬢様の御部屋。乱暴はしたくないんです。そのドアノブから手を離してください」

「あの、希が…」


希と話したいと言おうとしたら

「ええ、存じ上げております。だから話してください」
???


「お嬢様から言われたんです。怜さんは、今混乱してらっしゃる。その状態で希様とお話しなさっても失敗するだけです」

…だから今は諦めろと…?

「無理です。たとえ希が俺の事を嫌いになっても今話さなきゃダメな気がする。まだこぼれ落ちる前に元に戻さなければ間に合わない」

「不思議ですね、前に一度失った事のあるようなもの言いだ」

…図星だった

「…ああ、一度失った」