律の視線の方。

つまり私と玲を見て固まった2人。



私も内心大分固まってるんだがな。



玲、この4日間程の離れた間に何があった。



固まった私や律、瑠樹を無視して玲は私の顔をジーッと見つめている。



「胡散臭い」



は?



「胡散臭い?」



「確かに雪香の笑顔は胡散臭くも見えるけど……」



確かにって。



不思議がる瑠樹は律の言葉に納得したらしい。



「あっ、笑顔ね」



そりゃ作り物の笑顔なんだから当たり前だろ………ん?



作り物でも他人に見破られた事無いのにな。



「でも白い」



白い?



服が?



なんて思ってると、突然上着の袖を捲って私の素の腕?

先程の服越しではなく直接掴んだ玲。



「え、何してるの?玲」



「……白いから、肌冷たそうだなーって」



玲、白い服を着てても肌には影響ないと思うぞ。



「………冷たかった」



体温なんて測ってないから正確には分からないが、

身体に異常も無いし平熱のはずなんだがな。



「えっ、雪香大丈夫?体温悪いの?」



話し掛けられた。

「異常ありません」



「そう?けど、律ホント大丈夫?」



「大丈夫」



ーストン



ん?



私の太ももを枕にし、私の腕を抱いて横になった玲。



「寝る」



寝る?



「…………スー、スー」



…………寝てる。



所謂膝枕で、私の腕を抱き枕にして。



今まで話した事も無く、強いて言えば昼寝している間たまに肩を貸しただけなのに。



ん?

肩貸したから太ももも良いと思ったんだろうか。



ん?