「お、お義父さん、今夜くらいは何か話せませんか?家族として」



「そうよ父さん。雪香、貴女からも何か言って?」



何か言えと言われても………。



母と義父に祈るように見つめられ、どうしようと考える。



「ねぇ~、亜夢やっぱり怖いよぉ」



小声だが、シンとした室内でははっきり聞こえた。



にしても、THEぶりっこって感じの声だな。



それに応えるようにして青髪黒目の幹部、狐里颯天が言った。



「せや。裏切り者と同じ空間に居ってやったんやから、無駄にするんなら謝ってくれるか?」



裏切り者?

「「裏切り者?」」


私と同じ反応の母と義父。



「………」

「雪路は裏切ってない!それに、母さん達の前で言うとか無いわ」



雪路を背に庇う様にして、年上の5人相手に言う雪希。



そんな雪希を睨む青龍。



「………母さん、父さん、席、外してくれる?」



「「えっ」」



金の髪に碧瞳の、月詠律が言った。



「でも………」



「母さん達は、御祖父さん達と話すことあるでしょ?」



「………」

「うん。……でも、揉め事はなるべく避けてね」



黙る母の肩を抱き、立ち上がって扉前に立った義父。



「お義父さん、雪香さん、こっちに」



えっ、私も?



そう思ってると、祖父は立ち上がって言った。



「そうじゃの。ゆーには先に言っておいた方が良いじゃろうしの」