そうして、染み抜きをしたもののやはりワインのシミは取り切れず薄紫になった部分は前のスカートの膝下である。
私はそこにザックザクとハサミを入れて汚れた部分を切ってしまった。
そして、裾を処理して更にはそこに別のレースを取り付ける。
前と後ろで長さの違いのあるドレスが完成した。
今までにない前から見るとレースを付けたとはいえ膝が見えるスカート丈のドレスは前代未聞である。
お姉様に作ったのでもスネがちらっと見えるくらいの丈だった。
これは物議を呼ぶかもしれないが、新しい物とはそういう物である。
ここはこれを堂々と着てやった者勝ちである!
直してアレンジも加えたドレスに着替えた私は、お兄様を呼んだ。
「どう?お兄様。これはなかなか斬新でしょう?」
私の丈の短くなったドレスを見て驚いたものの、私が屋敷から出てないだけで様々なドレスを作っているのを知ってるお兄様は、ニコッと笑って言った。
「我が妹は才能の塊だね!素敵だよ、モネ」
「ふふ、理解のある家族に囲まれて私はとっても幸せよ」
そうにこやかに返して、私たちは舞踏会会場へと戻った。
逃げた令嬢達はまだ懲りずにいるだろう事を、理解しての行動である。



