「想像通り、可愛らしくてしっかりしていて芯のある子ね!ジュールがあなたを気に入るはずだわ」
あらー、王太子様との事は王妃様には筒抜けなんですか?
私が驚いていると、
「ふふ、可愛らしい子。ジュールは上手く隠してたつもりみたいだけれど、エリーザには分かったみたいね。私はエリーザから話を聞いていたのよ」
そう種明かしをしてくれた。
エリーザ様は確かに観察眼の冴えた感じの方だったので納得する。
それに、そもそもあの王太子様は隠す気が無いのだ。
周囲から囲い込むつもりだろうから隠さないし、隠さない事で知らしめている。
このままだと外堀埋められそうな勢いだ。
「どうやら、王太子様は隠す気なしで直球勝負のようですわね?」
そうお母様が微笑みながら言えば、王妃様もにこやかに返された。
「そうね。あの子は欲しいものは欲しいとハッキリ言える子だし、それを隠す気もないわ。そんな事をする必要性が無かったからかしらね?素直で単純よ?」
いえいえ、あの方はなかなかどうして囲い込む行動からして策士です、王妃様。
そんな風に思っている所に、ドアのノックと共に訪れたのは話題の王太子様本人である。
やっぱり来たかと顔に出そうになるのは必死で堪えた。
誰か褒めてくれ!とは内心の私の叫びである。



