そして、三着目はそれこそ遊び倒せのTシャツワンピース。
腰で切り替えてスカート部分には柔らかめのチュールを重ねたワンピースだ。
こちらは上はTシャツ生地なので、伸びよく汚れにも強い。
この先下のご兄妹と戯れるにはこういった服もいるだろう。
お屋敷内用、普段使いの服である。
しかし、可愛さは忘れないデザインを心がけたつもりだ。


「まぁ!どれもこれもアメリアによく似合うわ!」

「本当だね、アメリア良かったな」


そう言って褒める王女と王太子様にハニカミながらアメリア様は私を振り返り、飛び込んできた。


「モネお姉様!どれも素敵で気に入ったわ!ありがとう」


満面の笑みを見られて私も嬉しくて仕方ない。
ギューッと抱き締め返して


「どういたしまして!気に入ってもらえてよかったわ」


アメリア様と仲良くしているとニコニコしながらも王太子様は呟いていた。


「アメリア、ずるい。私もギューッとしたい。愛でたい、可愛がりたい!今日ものすごく可愛いのに!!」

「そう簡単には、いきませんわよ?あのモネをご覧なさい。アメリア様にデレデレでしょう?本日あなたの出る幕はございませんわね?」


と、私の後方で王太子様とお母様がやり合っていて、それを聞いた王女がボソリと呟いた。


「夫人も末姫が可愛くて仕方ないのね。これはお兄様前途多難だわ…」


こうして、最初こそ困惑したものの概ね困ること無くお茶会は終幕するはずだった。