「なんで、神殿へとなるんですか?」


知らない無知さを武器に、聞き出そうと無邪気に尋ねると


「神秘の森は神殿の管轄でな。手前とは言えそこに一人でお嬢ちゃんが居たのは報告義務がある。何かあると思われるんだよ」


なるほど、私がいた森の前はそこそこ神聖という事みたいだ。
中から出てきたとは言わなくて良かった…。
でも、何となくだけどこの三人には言っても大丈夫な気がする。
感だけど、そういう感は外れたことは無い。
私は思い切って口を開くことにした。


「あの、三人は口は固い方?」


そう尋ねた私に、団長のコンラードさんが返した。


「この仕事柄色んなことを知る。そして守秘義務がある。故にここにいる人間は口は固い方だ」


その答えを聞いて、私は打ち明ける事にした。


この世界の神様に出会ったこと、そしてその出会いからこの世界に来た理由を。


「私は皆さんと喋れてるし、似たような人種の見かけになってますが、この世界の神様と取り引きをしてこの世界に来た異世界人です」


そうハッキリ告げると、三人は思わぬ方向から来たボールにポカーンとしている。
ワイルド美形と美形姉弟が開いた口が塞がらないという状態になった。
それでも美形で美しい。
綺麗って得だなーと思いながら眺めてしまった。