すると、美形のお兄さんがすっごく心配そうな顔をして


「親や親戚ともはぐれたのかな?」


コクンと頷くと、私はさっき確認した自分の容姿ならばと上目遣いで、瞳を潤ませてお願いした。


「お兄さん、お姉さん。私出来ることをするから、お願いだからここから街へ連れて行ってください」


瞳を潤ませ両手を組んで、必至にお願いする。
今の私は白い肌に金髪にエメラルドグリーンの瞳の、可愛らしい少女になっていたから。
綺麗な容姿も、ここに来れば立派な武器だ。
使ってなんぼでしょ!
そんな訳で私はとにかくこの場からの脱出に必死だった。


「姉さん、僕らの騎士団に連れていったあとは団長と相談して、僕らの屋敷に置いてあげようよ」


すると、美人のお姉さんは言った


「うちはあなた一人増えても問題無いわ。家にいらっしゃい。そうね、名前は?」


目線を合わせてくれたお姉さんに


「私の名前はモネ。モネだよ」


「私はシャノン、こっちは弟のリュカ。家は騎士侯爵家系でね、王立騎士団に所属しているよ。ここは王都と公爵領との境でそこに隣接する神秘の森だよ」


なんかファンタジーなお話来たよ。
まぁ、異世界で容姿も年齢も変わってしまったような私なので。
そう、驚かない…。


うそ、驚いでます。