あたし、ジュースもらって来ますね!
マネージャーの分と、あたしの分、
両手に持って人の波をくぐっていると、
あれ、ちづるちゃん?と、声が聞こえた。
振り返ると、キャプテンだった。
うわー。お久しぶりです!
か…変わりましたねぇ!
先輩たちの一個下だったキャプテンは、
だいぶ…老けてた。
ちづるちゃん、顔が全てを語ってるから!
うはは!
変わらないねぇ!
ちづるちゃんはー。と、ニコニコしている。
あれ、ジュース2つ?と、言われて。
そうだ。マネージャーと一緒なんですよ!
お腹おっきいんです!と、話すと、
それは、会わなきゃ!と、一緒に戻った。
マネージャーは、開口一番。
やだ!おっさん!!と、笑って。
もう、2人してひどいよー。と、
また笑い。
乾杯の合図で、3人で乾杯した。
キャプテンが、あたしを見て、
俺、この会の幹事手伝ってるんだけど…。
真崎先輩、今日来る予定だったけど。
ちづるちゃん、もう会った?
え?
マネージャーが、いち早く驚く。
そうなの?知らなかった…。
ちづる見かけた?
いえ…。見てません。
そうなんだ。おっかしいなぁ…。
俺ちょっと一回りしてくるわ。と、
会場の人の中に紛れて見えなくなった。

