次の日は、お昼過ぎに電話が来た。

今起きたわー。おはよ。

おはよ。昨日遅かったんだね。
楽しかった?と聞くあたしに。

もう、まいったよ。大騒ぎで。と
友達の笑い話をする先輩。

約束どおり電話をくれてるのに、
何にも寂しそうじゃないのが悲しい。
あたしと違って…。

そっか…。
と、元気がないあたしにも気づかずに
話続ける。

あいつら、彼女いるのかってうるさくて。
あんまり、うるさいから、
めちゃめちゃ可愛いんだぞ。って
いばってやったんだ。
そしたら、写真見せろってしつこくて。
で、よく考えたら俺、ちづるの写真
持ってないのよ。
クリスマスに、会ったら写真撮ろうね。

あたしのこと、そんな風に言ったの?
やだなー。
友達がっかりさせるとこだったじゃない。
写真無くて良かったよ。

嬉しくなってしまった…。

何言ってんの。
ちづるは、可愛いよ。
んー、まあ、ちづるの可愛さは、
他の奴にはわかんなくていいけどね。

先輩…。
まだ酔ってる?と、笑うと。

そう…かな?と、笑う。

クリスマス、俺そっちに泊まるとこ
見つけたから。
24日と、25日で、予約したよ。
さすがクリスマスだけあって、
全然見つからなくて焦ったよ。
ちょうどキャンセルが出てね。

ほんと?よかったー。
あたしも…一緒でいいの…?

え?なんで?当たり前でしょ?
俺のプレゼントは、
…ちづるがいいんだけど。
サンタさん来ないんですかねー。
と、拗ねたように言う。

…さっきまでの寂しさが、吹き飛ぶくらい
ドキドキさせる先輩。

いい子にしてたら…ね。

あたしの返事に、
やったー!と、ふざける。

早く会いたい。