先輩が、熱を出してから2日目の夜。

しっかり見張ってたせいか、
すっかり体調が良くなって、安心した…。

改めて部屋を見渡すと、
片付けはだいぶ終わっているようだった。

明後日は、何時に引っ越し?

ん?…3時。
そんなに荷物も多くないから、1時間もあれば
終わるんじゃないかな。
俺は自分の車で帰って、荷物受け取るよ。

そっか…。
明日は、どうする?

頑張って片付けたからねぇ。
後は当日詰めれば間に合うくらいだと思うよ。
どこか行こうか?
看病してくれたお礼に。と、あたしを見る。

え?いいの?ほんとに?
行く行く!

途端に元気になるあたしに、微笑んでる先輩。

どこ行きたい?
ちづるのおかげて風邪もすっかり治ったし。
行きたい所連れてくよ?

んー。
どうしよう…。外寒くなってきたから、
風邪ぶり返したら困るし…。んー…。
唸りながら、悩むあたしに。

俺、もう風呂入っていいよね?
汗だいぶかいたから、風呂つかりたい。
ちづる、ゆっくり考えてて。と、立ち上がる。

わかったー。と、返事すると、

あ、ゆっくりと言っても、そんなに
時間ないかも。と言うから、

え?と、振り向くと。

早く治ったから、ご褒美じゃん?と、
軽い調子で、言うから。

あー…そ、そうだねー。と、言いながらも
ドキドキする。

あ、それとも、一緒に入る?と、笑うから。

もう!早く入って!と、追い出した。

すっかり元気で…なによりですけど。