運ばれて来たプレートが、あたしたちの前に
並び。

さ、食べよ。と、うながされ食べ始める。

味なんかわからない。。
先輩の前。まだ緊張してる。
でも、今何よりあたしの心の中を占めてる想いは。

これは、どういう意味があるのか。
その疑問ばかり。

確かめたい。

でも、もしかしたら。
これも、誕生日のプレゼント?

そうだ!花束!

先輩?
恐る恐る話しかけると。

ん?と、微笑む。

く、くじけそう。

お花。あんなに大きな花束もらったの
生まれて初めてです。
あたしのプレゼントなんて、そんなたいしたものじゃ無かったのに…。
なんだか、すみません。

そう切り出すと。

一瞬で、先輩の顔が照れくさそうに赤くなる。

いや、俺もあんなことしたの初めてだよー。
何がいいかもさっぱりわからなくてね。
店員さんにお任せしちゃったよ。
届け先をって言われて、寮の名前も部屋番号も
知らないって気づいてねー。
焦って、もう、なんとかなるかって
住所だけ書いて。
届いてよかったわー。
と、笑う。

ちょうど、受け取ったのがあたしだったん
ですよ。ビックリしました。
見たら先輩の名前書いてあるし。

そうだったんだ。奇跡的だねー。
誕生日だって聞いて、慌てちゃってね。
慣れないことしたもんだよ。

あまりにも照れくさそうだから、
それ以上は聞けないまま。

食後の飲み物が運ばれてきて。
飲みながらふと時計を見ると、もう10時近い。

あ!先輩!
あたし、寮の門限11時なんです。

それを聞いた先輩が、そっか。じゃあ
そろそろ出ようか。と立ち上がった。

夢のような日が、終わってしまう。
本当に、夢のような…。

…って。

あたしまだ好きだって言ってない!!