「はぁ、はぁっ、っ、はぁっ!」





「待てやぁっ!こらぁっ!」







後ろから迫り来る怒声。




必死に走る私。








このリアル鬼ごっこ。


事の発端は、数十分前に遡る。








今日もいつも通りの日を過ごしていたけど、バイトは人手が足りてると言うことで、三連休。





バイトがないとすることもない。





そんな退屈な時に行くのが、歩いて数分の繁華街だった。







スキニーのジーパンにVカットのTシャツ、上に薄手のパステルピンクのパーカーを着る。







黒のウィッグとカラコンをして、靴は黒い厚底のスニーカー。








歩いてすぐだから、バイクには乗らないで行く。








いつもフラフラと何も考えないで歩いてるだけ。