・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ 階段を降りきった時だった。 思わず足が止まり、 視線をスマホから上に変える。 「ひらいた~手のひら~♪ あなたのかわ~りに~♪ 哀しみを抱いて~♪ 見果てぬ空の上~♪」 視線の先には駅前広場のとあるスペース。 高校に入学して、この時間にここを通るようになってから知ったけど、 この場所でたまに路上ミュージシャンが道行く人にその歌を披露している。 それは雑音に近くて、いつも僕も、そして周りの人達も足早にそこを過ぎ去っていた。