「今日もいっぱいお菓子あるね。いただきまーす」

「あ、うん。どうぞ」

「そういえば今日リュウジがさぁ…」

「そうなの?面白いね~」



やっぱり今日も呑気にお菓子食べながらペチャクチャ喋るばかり。

家デートって…これでいいんだよね?




「朱里、最近よくグロス付けてるよね」

「え?うん。オバさんが誕生日にくれたメイク道具の一つだよ」

「ふーん…そっか」




私の口元をジッと見つめるたっくんにドキッとするのには理由がある。




『えっ!?まだキスしてないの?あんたを愛してやまない拓海くんのことだから告白OKしてもらえた瞬間しちゃうと思ってたのに』




数日前、ユメちゃんにこんなことを言われてしまったから。

キスどころかまだ手だって繋いでないけど…

付き合ってるんだもん。

やっぱり意識はしてしまう。