いつか君に




「あの、天野先生。」



「はい?」



「急な質問なんですけど。。いいですか?」



「質問?はい、どうぞ?」



「先生を、1人の女性として捉えて質問します。女性が意味のない嘘をつく時ってどんな意図があると思いますか?」



彰の突拍子もない質問に目が点になる恭子。



「意味のない嘘?例えば?」


恭子は彰の質問に興味深々といった様子で隣に置かれたパイプ椅子に座った。



「例えば。。例えばー。突然学校を辞めると言い出すとか。」



「学校を辞める?!」



突拍子のない質問に続けて驚きの質問を出され大声を出してしまった恭子。



「あっ、いや、例えばですよ?例えば!」


慌てて例題だという事を強調する。


「何々?恭子先生にカウンセリング中?」



授業を終えて戻ってきた瞳が面白半分といった様子で話しに割って入る。



「いや、そんなんじゃなくて。。」


「瞳先生にも聞いてみてはどうですか?」


恭子に促され同じ質問を瞳にも話す。




「学校を辞めるって無意味な嘘ねー。」



「その意図。。」



2人は悩み始める。
先に回答を出したのは瞳だった。



「それが本当に嘘で無意味だとしたらただ構って欲しいだけなんじゃない?」


「構って欲しい?」



「うん。ただ話がしたかったんだけど内容という内容もないから適当な嘘で話題のとっかかりにしたとか?」


「んー。。。」


腕を組んで悩み始める彰。



「恥ずかしながら私も多少経験ありますよ。」



今度は恭子がバツの悪そうな表情で答える。



「学生の頃好きだった相手に連絡したいんだけど何話していいかもわからないし、好きな人だったから色々知りたくて知ってる事も増えちゃったんだけどいざ会話となると恥ずかしくて会話にならないから、メールで適当な話題作ってそれきっかけに話したことあったなぁ。。」



「やだ、内気な恭子先生可愛い!」


からかうように瞳がニヤニヤしている。


「もぉ何十年も前の話ですから!当時を思い出しても幼かったなぁとは思いますけどね?」


照れ臭そうに笑いながら自分自身をフォローし始める。