いつか君に



「とまぁ進路の話はこれくらいにしておいて。」

話しながら少し表情が和らぐ。


「さっきも言った通り高校生活最後の年。人によっちゃ学生生活最後の年になる人もいるわけで。」



「どぉせ同じ時間を同じ教室で過ごすなら楽しい方がいいよな?」


生徒に問いかける。


「そこで。君達には思いっきり青春してほしいと思うわけだよ。」


キョトンとする生徒たち。


「部活もそお。勉強もそぉ。文化祭や体育祭なんかの学校行事もそぉ。どぉせやるならめちゃくちゃ楽しんだ方が得だし、思い出にもなるだろ。」



「友達もそぉだし。時には恋もして。ただの受験の年で終わらせて欲しくない。」



「卒業式当日、最後にこの教室を出る時、この学校に来てよかった。このクラスの一員になれて良かったって思えるように。」


「今年一年を生きてきた18年史上最高になるように過ごして欲しいと思う。もちろん俺もそうなるように君達の担任を務めるつもりでいくからよろしく!」


話のまとめに一礼をする。


すると生徒たちから自然に拍手が沸き起こる。


「先生!ちょっとセリフが臭いけど最高!」


クラスが笑いに包まれる。



「臭いは余計だよ!まぁ何でも言って来いって事でいいかな?」


「はいはーい!質問いいっすか?!」


今度は男子生徒が手をあげる。


「はい、どうぞ。」



「先生って30歳でしょ?彼女とかいるんすか?!」


朝の瞳との会話を思い出す彰。


「おぉおおおおおっ?!」



クラス中がにわかに騒ぎ出す。



「あのなぁ。ベタな質問するんじゃないよ。しかも年齢関係ないでしょ。」


「何でもっていうから質問しました!」



「何でもっていうのは学校の事で、進路の事でなどの事をまとめて何でもって言い方したの。プライベートな質問に何でも答えてたらきりがないでしょ。」


「えぇぇえええええええっ!!」



ブーイングの嵐。


「おいおい、そんなに気になることかい?!」



「気になるーー!」


女子生徒たちが目を輝かせてこちらを見つめる。



「何を期待してるの知らないけどなぁ。んじゃあその質問にだけお答えしましょうか。」



そぉ言うとクラス中が一気に静まり返る。



「いる,,,,,,」



「おおおおおっ!!」


「まじでっ?!」

「誰?!職場恋愛?!」


「えっ。いるのぉ,,,。」



一喜一憂し出すクラス。




「かもしれないしいないかもしれない。」




「はぁっ?!」


「何それ!」


「どっち先生?!」


「卒業までに確たる証拠を持って回答してきた生徒だけにお教えしますよ。以上HR終了!」


してやったりと笑いながら教壇を降り教師から出る彰。


もちろんクラス中からブーイングが再び巻き起こるのは言うまでもない。