いつか君に



「ふぃーーー。間に合ったぁ。。」



瞳の運転する車に乗り込み助手席に深く座り込む。


「間に合うようにしてあげたんでしょう?おかげでこっちも時間に余裕なくなったじゃない。」


不満そうに愚痴をこぼす。


「本当にごめんなさい。助かりました安原センセ。」


「いいですよ成沢センセ!」



「いい加減車買わなきゃかなぁ。」




「このやり取りも何回目だろう。」


苦笑いする安原。


「駅が近いからって油断しすぎなんですー。」


皮肉を込めた笑顔でこちらを見つめる瞳。


「車買うにはもったいない距離だからなぁ。悩みどころではあるんだけど。」


困り果てる彰。


「卒業生の担任なんてもっちゃったら忙しいことくらい私もわかってる。でも毎回遅刻もしてられないでしょ?」



「卒業生。受験生だもんね。はははははは。。。」




「笑ってる場合なのそこ。もぉネクタイも曲がってるしー。」




赤信号です車が停車している間に手ばやく彰のネクタイをなおす。


「ははは。何から何までどうもです。」



「しっかりしてくださいねー?そんなんじゃ彼女もできませんよ?」



「それはお互い様でしょうが。」


「車から降ろして差し上げましょうか?」


「いえ、嘘です。いや、嘘じゃなくて事実でしょうが。」


「うるさいなぁー。ほら、もぉすぐ着くからシャンとしてくださいよ?!」


「へーーい」




車は校舎裏門へと入っていく。