その時。

コンコン。

ドアをノックする音が聞こえた。

「はい」

「お姉ちゃん。入ってもいい……?」

「うん」

ガチャ。

まなが遠慮がちに入ってくる。

ふと顔を見ると驚いた。

まなの目が腫れていたから。


「まな、その目どうしたの!?」

「あ……これは」

「もしかして……泣いてたの?」


こくん。
まなは頷く。

「だって、お姉ちゃんのことが心配で……。僕たまらなくなって……」

「まな……」