「ただいま」
家に着いて、ドカドカと足音を立てて、私は部屋へと向かう。


「お姉ちゃんお帰り。あれ、どうしたの?顔色悪いよ?」
まなが近寄って、心配そうに私を覗き込んだ。

「大丈夫。ごめんね。私、今日はもう寝るね」

「え…ちょっとお姉ちゃん!?一体どうしたの?」

バタン。

ドアを閉めて、布団に潜り込む。

まなが心配そうにドア越しから言ってるけど。

私、今はそれどころじゃない……。

自分じゃ、もう心をうまくコントロール出来なくなってた。

そしてまた私の頬を涙が伝う。

大のバカ。

私とまなを裏切るなんて酷いよ。

全部夢だったらいいのに……。

こんな思いをするくらいなら。

私……もう恋なんてしない。


そう思いながら、ゆっくりと眠りに落ちていたーーー。