黄色地に白い小さな水玉が描かれた半袖Tシャツに、淡い緑色の薄手なパーカーを羽織り、
下は白い無地のショートパンツを合わせた。
「行ってきます」と誰もいない家に残し、「行ってらっしゃい、気をつけてね」と自分を見送った。
友人の家に遊びに行った弟は鍵を持っているだろうかと頭の片隅で思いながら、玄関の鍵を閉める。
鍵を回しても何事もなかったかのように開くことが多々ある扉を強めに右へ引き、本当に鍵が閉まったことを確認する。
まだ梅雨入りが伝えられていない快晴の下、中学校の通学に使っていた自転車にまたがり、我が藤崎家からは少し遠い服屋を目指してペダルを踏み込んだ。
もう少し小さくなるはずだった自転車の乗りづらさは、中学校入学当時と全くと言っていいほど変わらない。



