「小野寺くん……」

まじかまじか、やばいぞやばいぞと心の中で騒ぎながら彼の名を呟く。

小野寺 薫は、「申し訳ない」とわたしに軽く頭を下げて机と椅子をわたしの隣にとめると、

高い位置にあった美貌をわたしとさほど変わらないところにまで下ろした。


ああ、里香ズライフ史上最高にぶっ飛んだ事件が発生しました。

同時に、事件の被害者は机に突っ伏し、不安を覚えます。

これから1か月もの間、女子の嫉妬を買うことなくやり過ごすことはできるのだろうかと。