ばーか。〜あいつを振るなら、俺がその理由になってやるよ。〜



カケルが飽きっぽい性格であることは知っていた。

だけど優しい人だし、付き合う前からわたしに優しくしてくれていた。


付き合ってからはまだ半年も経っていない。

もう新鮮味がなくなってしまったのかと、飽きっぽいカケルにというより自分に悲しくなった。


「待って……」

振り絞った声はあまりに頼りなく、すぐそばにいるカケルにさえ届いたかも不安になるほどだった。

「あと……あと1週間弱。夏休みに入るまで待って……」

お願い、と見事なまでの涙声で続けると、カケルからは「わかった」と冷静な声が返ってきた。


このままここにいても自分が泣き出すだけだろうと考え、「今日は帰るね」と微かな声を残してカケルの部屋を出た。